学校の帰り道
捨てられていた子猫を一匹見つけて
連れて帰って来た
もうずいぶんと弱っていて
お水をあげても
ミルクをあげても
すぐに吐き出してしまって
受け付けてくれない
じっとうずくまって
小さな鳴き声でなくばかり・・
どうやって看病したらいいのかもわからず
まだ 温かいその子を
布団の中で暖めながら
眠れない一夜を過ごす
いつしか鳴き声は止み
だんだんと冷たくなっていった
助けてあげられない
非力な自分が情けなくて
獣医さんになりたい!
と思ったこともあったけれど
私の選んだ道は音楽だった
獣医さんにはなれなかったけれど
せめて動物の気持ちがわかるようになりたい
と思い続けて今に至る
そしてわかったことは
私が理解するよりも遥かに豊かな感受性で
彼らは私の言葉を聞いてるということ
言葉の意味というよりも
その音に現れる心のありさまを
動物には嘘がつけない。。