2/05/2010

獣医さん

学校の帰り道
捨てられていた子猫を一匹見つけて
連れて帰って来た

もうずいぶんと弱っていて
お水をあげても
ミルクをあげても
すぐに吐き出してしまって
受け付けてくれない

じっとうずくまって
小さな鳴き声でなくばかり・・

どうやって看病したらいいのかもわからず
まだ 温かいその子を
布団の中で暖めながら
眠れない一夜を過ごす

いつしか鳴き声は止み
だんだんと冷たくなっていった

助けてあげられない
非力な自分が情けなくて
獣医さんになりたい!
と思ったこともあったけれど

私の選んだ道は音楽だった

獣医さんにはなれなかったけれど
せめて動物の気持ちがわかるようになりたい
と思い続けて今に至る

そしてわかったことは
私が理解するよりも遥かに豊かな感受性で
彼らは私の言葉を聞いてるということ

言葉の意味というよりも
その音に現れる心のありさまを

動物には嘘がつけない。。