ヴァイオリニストの妹とデュオで
クラッシックのコンサートをしていた頃
衣装はカラフルなロングドレスだった
その衣装をいろんなところで
探し集めてくれていたのは母
そうそう同じものも着ていられないし
かといって何着も買える余裕はないし
それでも
上手に経済的にやりくりして
何着もドレスを集めてくれて
そのうちにひとつの部屋が
ドレスで埋まってしまうほどになった
そうやって
部屋の中で咲いていたドレス達も
数年前の火事でみんな焼けてしまったけど
数着のドレスが貸し出し中で
難を逃れて戻って来た
そして今は
私も妹も着ることがなく
押し入れの中で
静かに眠ってるだけになっていたけれど
そんなドレス達にも
また 春がやってきた
さあ、若い可能性と一緒に
コンクールの舞台で咲いておいで
思いっきり!