演奏する小学校へ行く前に
海の方へ車を走らせた
雑草があおあおと茂っていて
何気なく空き地のように思っていたら
「ここは全部民家が立ち並んでいたんだよ」
と言われ、はっとした
正面にはもう海が見えているけれど、
以前は全く見えなかったらしい
あの瞬間はテレビで見ていても恐ろしかったけど
現地で見るそのスケール感。。
あまりにも広大な土地が一瞬にして
飲み込まれていったことを想像すると
心が痛い
さほど高さが変わらない廃墟がふたつ
それぞれの屋上に逃げて
片方は全滅、片方は助かった聞き
いたたまれない気持ちになった
絶句するとは
こういうことか。。。と思った
その後、仮設住宅がある
横田小学校の体育館へ
スタイリストチームは
どんどんヘアカットを始めて
その間に私は自分のセッティング
スピーカーもミキサーも配線も
全て自分で調整
1曲目が始まると
はたけやま裕ちゃんが号泣
そんな彼女を見ると
自分も泣きそうになったけれど
私は泣いたら歌えないから
ぐっとがまん
明るく 前向きに たんたんと歌った
一回目の演奏が終わり
午後からは気仙中学校へ
ここでもまた
裕ちゃんは号泣
夏休みで子供たちはいないけれど
その空間にしみ込むように。。と
願いをこめて歌ってきた
新しい出会いもあり
まごころもたくさん頂いた
何か力になりたくて
差し上げたくて行ったのだけれど
結局、頂いてくるばかり。。
それでいいのだろうか???
いや それでいいのかもしれない
そんな自問自答を繰り返し
2日目の夜は吸い込まれるように眠った